『本気で生きる木』のワンショット!
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前回までのあらすじは・・・ コチラ
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東京DOWNTOWNに、出現した無駄な螺旋階段を上りきった頃、灰色の空は、夕陽と交わりあって、薄紫色に変わっていた。
妖気と陽気が交じり合った、とても不思議な瞬間、
猿リーマンは、なんだか懐かしい気になった。
いや、なんだか、猿的には懐かしい木が、気になった。
ウキッ!
ウキッ!
興奮して思わず、ウキウキな気分。
そんな気分が空に通じたか、さらに勢いを増して降る、雪々。
ウキウキな木々かと思いきや・・・
木々の枝が、雪の重さに耐えられず、うなだれながら、悲鳴をあげている。
パキパキ。
猿リーマンの思考回路も、空を覆いつくす枝達のように、
枝分かれしていき、悲鳴をあげてきていた。
向き不向き。
ウキウキの気分は得意だが、色々考えるのは苦手なんだ。
考えることが多すぎる。
雪よ、どうせなら、東京下町だけでなく、全てを真っ白にしてくれ!
美白!
あの世より、ソノコよ、カムバ~ック!!
ソノコ登場:
「猿よ・・・白さはそんなに甘くないのよ。本当に白くなりたいなら、本気で生きるのよ。
そうすれば、自然と雪はあなたに、積もるでしょう。」
ソノコにその気にさせられた、単純明快な猿リーマンは、思った。
枝分かれしながらも、雪の重さに、うなだれながらも、精一杯、本気で生きる木。
試行錯誤しながらも、思考の重さに、うなだれながらも、精一杯、マジで生きる気。
よっしゃ、次。
うだうだ考えてたら、雪に埋もれてしまうぜぇ。
そして、続く下町クルーズ!